パチスロの歴史をまとめてみる 【4号機編】

パチスロ
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1994年

0枚役登場

 さて。どうやら巷では大量リーチ目ブームが来とるらしい。だったらもっと出目のバリエーションを増やさねば。

 ということで『0枚役』が登場します。揃っても0枚です。なんだそれ。いったいどんな意味があるんだろう。

 まぁ気づいた人もいるでしょう。5号機世代ならなおさら。要は『チャンス目』です。0枚役が成立するといつもと違う目が出ます。見たことない出目なので入っているかもしれません。でもその実態はただの0枚子役だから入っていません。

 しかしながら。入っているときも0枚役と同じ出目を出すことが可能です。なので今回はホントに入っているかもしれない。狙ってみるまで分かりません。というやつです。

 ちなみに。『0枚役ならフラグは関係なくいつでも揃えて良い』らしいです。だからボーナス成立後に0枚役が揃う制御にしてもオッケーです。普通に0枚役を引いて揃ってもオッケーです。

 まぁ最初はあんまり流行らないです。ボチボチです。これから時間をかけてチャンス目台がちょこちょこ出てきます。

フリッパー3

1994年7月 ユニバーサル 4号機 Aタイプ

・業界初の0枚役
1/128で『ガセ目』が出る。言い方が悪い

・イルカが後に可哀そうな役で再登場
気になる人はサーフトリップで調べて

1995年

カエル駆除

 さて。4号機が順調に稼働しています。まぁホールの大半がカエルなんですけど。一日中ゲコゲコうるさいです。見た目も気持ち悪いし。近隣の住民から苦情が絶えません。

 そこで立ち上がったのがユニバーサルです。ホールはカエルを駆除する気がない。俺がやらなきゃ誰がやる。自然な流れです。

 ところで。カエルの天敵と言えば。もちろん『ヘビ』です。と思うじゃなですか。違うんですよね。ヘビも怖いけど。ホントの天敵は『鳥』です。

 かどうかは知りませんが。とにかく。次のユニバーサルの新台は凄いです。歴史が変わります。

クランキーコンドル

1995年9月 ユニバーサル 4号機 Aタイプ

・業界初の目押しで勝てる台
完全攻略すると設定1で103%
堂々とやっても事務所に連れていかれない

・ユニバ系リーチ目の元祖
上段青テン
子役ダブテンはずれ
斜めズレテン
チェスチェ
リリス

クランキーコンドル大ヒット

 さて。カエル駆除に乗り出したユニバーサルが世に放った新台ですが。これがなんと。恐ろしいことに。全然出ません。設定6で103%ぐらいです。設定5は100%切ってるかも。

 ということで新台初日で客が飛びました。だって出ないもん。なにがカエル駆除だよ。ビックリした。こんなん笑うわ。だからヘビにしとけと言ったのに。

 と思っていたら。だんだん分かってきました。この台のポテンシャルが。

 どうやら。ビッグ中の変則押しにイジワル制御があるみたいです。特定個所を狙わないと子役をガンガンこぼします。そして新台から2か月ほど試行錯誤を重ねた結果。手順が完成しました。

 完全攻略をするとビッグ1回で+50枚です。機械割にして10%以上増えます。設定6が103%どころじゃない。設定1で103%でした。

 もうね。設定が関係ない。打てば勝てます。

 ということで噂が広まり、コンドルがじわじわヒットしました。設置店がどんどん増えるよ。ただし目押しが必要で人を選ぶのでニューパルほどは売れていません。12万台です。ニューパルの半分です。しかしカエルを半数駆除しました。やると思ってた。

イジワル制御

 そういえば。コンドルのイジワル制御の詳細を知っているので説明します。雑学コーナーです。

 『第一リール停止時に揃うラインを決定する』というヤツです。

 レバーオンでスイカを引いて。左を止めたらスイカが上段に止まった。この時点で『上段に揃う』というのが決まります。もちろんナナメに決まることもあります。

 上段揃いに決まってしまった場合。狙って斜めに揃えようとしたら取りこぼします。

 さらにビッグ中の変則押しだと、チェリー同時当選などの関係でさらに複雑になります。あんまりいろんなところが押せません。知らずに最初に配列を見ながら独自で考えて打った人は取りこぼしまくりです。

 これは大量リーチを演出するために発明された制御の副作用です。『7が揃わなかったけど実はビッグ』というリーチ目が作れるようになりました。俗に言う『ズレ目』です。

 4号機のユニバの台はこの制御が作り出すリーチ目でスロッターの心をつかみました。副作用を恐れずに立ち向かった勇者の勝利です。

 あともう一つ。『コンドル・7・7』というビッグ中限定の15枚役があるんですけど。これが実はスイカと同一フラグです。でもやはりどっちかに決まってしまいます。両方フォローしないと取りこぼします。

 さらに。『コンドル・7・7』はビッグ中限定ですが。通常時も揃えようとする制御がまれに作動します。スイカを狙ったら『コンドル・7・7』が揃ってリーチ目っぽくなります。でも入っていません。スイカの取りこぼしです。

 さらに。『コンドル・7・7』はテンパってないのに、スイカを狙ったら『コンドル・7・7』の取りこぼし目を優先してスイカがハズれてリーチ目っぽくなります。でも入っていません。スイカの取りこぼしです。

 この制御が引き継がれて。有名なのは『ハナビの氷が2コマしか滑らない』ってやつです。知ってる人にはバカウケの話をしています。

技術介入機ブーム到来

 さて。コンドルがヒットしました。打てば勝てるんだからそりゃ打つさ。それにさ。なんていうかさ。『攻略を駆使して得する』っていうの面白くね?

 『手順を覚えて気合入れて目押しする』というのが『操作が上手になってパターン組んでボスを倒す』みたいな。遊んでいる感じがします。物凄くゲームっぽいです。

 もちろん今までもリプレイハズシは効果ありました。多くて+20枚は効く台もありました。+20枚は400円です。大金です。でもやっぱ『なんかミスってもいいやw』と思っていた感は否めないです。

 それが+50枚で1000円なら違います。ミスりたくないです。こんな気持ち初めて。

 ということでウケました。技術介入機ブーム到来です。みんなパチスロをギャンブルよりゲームとして遊びだすようになりました。

 別に設定1で勝てる必要もないです。『1000円得する』をやっていると面白いです。実際今後の新台で設定1が100%超えていなくても技術介入機なら人気が出ます。

 だったらここは攻めないと。次の新台も技術介入機で行きます。他のメーカーも技術介入機に乗り出しました。手を出さないのは北電子ぐらいです。

目押しが上手い人があんまりいない

 さて。コンドルは設定1で103%でした。打てば勝てます。設定関係ない。それで設置が伸びています。でもおかしくないですか。だってパチ屋がつぶれちゃうじゃん。

 と思った方もいらっしゃることでしょう。でも大丈夫。上手い人がそんなに多くないです。絶対数で言うと多いですが割合で言うと大したことがないです。

 技術介入機ブームは始まったばかりでまだまだみんなヘタクソです。2コマ目押しが100%出来ない人も多いです。それでも打つんですよ。完璧に出来なくて100%超えていなくても他の機種より甘いです。ミスっても手ごたえがあるゲームとして面白いです。

 さらに目押しをしない人も技術介入機を打っていました。世の中にはホールに置いてある台を適当に打つ人がいます。コンドルは人気機種なので面白そうな気がするし打ってみる人がいます。

 ちなみに。この後ビタ押しで設定1が105%や106%が出てきますが難しすぎてあんまり客が付きません。『プロ御用達機種』とか言われていました。目に見えて105%がゴロゴロあるのにガラガラです。

 とにかく。当時は甘い機種を大量設置でも営業できていました。これから上手い人がジワジワ増えていきますが何年かは大丈夫そうです。

若者客急増

 さて。技術介入機ブームが来ました。打てば勝てるんだからそりゃ打つさ。ゲームとしても面白いしね。だから友達にも教えてあげよう。

 ということで。若者がダチをホールに誘うようになりました。何を隠そう。実は私もです。ダチに誘われました。『パチスロ勝てるぞ』って学食で言われました。

 やっと私もこのタイミングで参戦です。実際はもうちょっと後ですが。まぁこの時代です。技術介入機に釣られた若者がじわじわ増えていく最中です。

 つまり。今までの記事は全部ネットで調べたことです。実際に体験した歴史はここからです。これが俗にいう『インターネット』の力です。

 でもそんなことはどうでもいいです。とにかく。念願の新規客を大量ゲットです。しかもイキがいい若者ばっかり。ジジイはすぐ死ぬけどコイツらこれから何十年もパチ屋に通うじゃん。こんなん笑うわ。

低換金率主流

 さて。技術介入機ブームで若者が増えました。若者は上達も早いです。日本の将来が楽しみですね。

 でも待って。うちの客の目押しレベル高すぎ。『甘い機種を大量設置してもみんな下手だから大丈夫』と思っていたけどそろそろダメかもしれない。うちの店の将来がない。

 と思った店長さんもいらっしゃることでしょう。そんなあなたに朗報です。換金率を下げればいいです。7枚交換なら103%でも利益が出ます。

 と思ったかどうかは知りませんが。当時は低換金率のパチ屋が多いです。と言いたいところですが。地域に寄ります。でもそれは聞かなかったことにして。とにかく。設定1で100%超えても営業できる手段はあります。

 私のイメージをまとめると。
 ・優良店は低換金率。高設定ゴロゴロ。朝から行列。
 ・高換金率は低設定だらけ。いつもガラガラ。

 こんな感じでした。当時を振り返ると。

 まず低換金率にすることで甘い機種も高設定もたくさん置けるようになります。

 そして技術介入機が好きな客は知識があってゲームを楽しみたい客なので、なるだけ『高設定を打ちたい』と思っています。等価で103%より7枚で110%が打ちたいです。7枚で設定1を打つと負けてしまうリスクをかえりみずにお宝台探しです。そっちのほうが面白いです。

 というかこの頃は高設定を打つ機会の方が多いです。それなりのお店を選べば適当に座って設定3以上はつかんでいます。最終的な収支より打つたびにガンガン当たって勝率も高くて面白かったです。

地域で換金率を統一

 ちなみに。田舎に行くと等価が多いです。田舎の優良店は等価でも行列です。

 田舎は情報が遅いので客に知識も腕もないし、そもそも『設定』の存在を理解していない客もいたんじゃないでしょうか。だってまだ携帯電話もブロードバンドもないからね。

 だから目に見える『高換金率が得』って感じです。客が高換金率に群がるのでうちだけ換金率を落とすわけにはいきません。でもみんなヘタクソだからやっていけます。という時代でした。

 そしてコレ実は。『地域で換金率の統一』が規定で決まっています。

 東京は7枚。大阪は7.6枚。名古屋は8枚でした。福岡は等価かな。自信ない。福岡で一店だけ入って打ったことがありますけどそこは等価でした。私の地元は5.6枚だった気がする。実家に帰らないから忘れた。

タイアップ

 そういえば。ここら辺りでひっそりと大革命が起こっています。タイアップ機が登場しました。

 しかしながら。この時点で特に目立った人気爆発はしていません。そのうちホールはタイアップ機ばっかりになるんですけど。

 その謎を解くカギは。まだ世間に『萌え』が流行っていないからです。『萌え』は21世紀の日本語です。やっぱタイアップは萌えアニメじゃないとね。

 強いていうならサミーがタイアップに積極的でした。時代を読んでいたのかもしれません。

ピンクパンサー

1995年11月 山佐 4号機 Aタイプ

・業界初のタイアップ機
 割と売れて人気ある。4号機最後まで残ってた。この後出るピンクパンサー3はすぐ消えた

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