パチスロの歴史をまとめてみる 【4号機編】

パチスロ
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1998年

CT機

 さてイナズマが走ったことでアイデアが閃きました。新しいゲーム考えたったー。

 その名も『チャレンジタイム』です。略して『CT』です。CT中はリールが無制御になります。そして子役の抽選をしません。その代わり子役を目押しで狙えば揃います。狙えないと揃いません。要はスイカを全リールにビタ押しすれば揃います。15枚の払い出しです。

 つまりムズイです。流行りの技術介入機にさらに追い打ちをかけます。これは売れる。

 ということで行動だ。申請したら認可が出ました。保通協チョロすぎ。ただし条件付きです。

『Bタイプだけね』

 嫌がらせです。Bタイプは新台を出してもまったく売れない。そんな全然流行っていなかったBタイプになら付けてもいい。と通達されました。ひどい仕打ちです。なぜか泣いてる俺。

 ということで。新ボーナス『チャレンジタイム』の登場です。BタイプのBIG終了後にオマケでついてきます。出玉が増えすぎるとよくないのでAタイプでは禁止です。

 CT中は子役の抽選をしません。ビタ止まりになって目押しで子役が取得できます。難しそうですがCT用に『7枚チェリー』を設けたりしているのでそんなに難しくないです。『左リールの枠内にチェリーを止めたら払い出し』ぐらいのレベルです。

 まぁ難易度は機種に寄ります。後にアシストも出てきます。リプレイハズシができる人なら普通にできます。

 ちなみに。ボーナスとリプレイは目押しでは揃いません。ボーナスとリプレイはずっと完全確率です。フラグを引かないと揃わないし、揃うときは4コマ引き込みます。なぜならリプレイは定期的に揃えることが規定で決まっているから。ちなみにシングルボーナスもボーナスです。

 終了条件は『ビッグボーナス成立。純増最大200枚以上。最大150ゲーム消化。』です。永遠には続きません。200枚ぽっちのオマケボーナスです。150ゲームの余裕があるから目押し頑張ってください。どっちにしろ『機械割120%』の規制があるからたくさん出せません。

CT延命打法

 さて。新ボーナス『チャレンジタイム』が登場しました。Bタイプに+200枚ぽっちで大した破壊力はないです。結局Aタイプの出玉と変わりません。まぁ目押しが楽しい新ゲームの登場でした。

 と思った方もいらっしゃることでしょう。ところがどっこい。そこに数字のトリックがあります。

 終了条件『純増200枚』なので200枚増えないとCTは終わりません。『200枚の払い出し』ではないです。なのでわざと200枚超えないように子役をハズしたり揃えたりしてゲーム数ギリギリまで遊ぶことが出来ます。その遊んでいる最中にもボーナス抽選をしています。

 つまり『ゲーム数ギリギリまで遊ぶこと』が『ただでボーナス抽選を受けること』になるのです。150ゲームただで回せば250枚の得です。よってCTには450枚の価値があるのです。

 ということで。また規定の裏をかきました。200枚増えたと思っていたボーナスは450枚増えていたのです。CT延命の裏増加分の割は120%に加えないことにしようと思います。

 さらにBタイプはAタイプよりボーナス確率を高くすることが出来ます。よってAタイプより多い出玉をAタイプより高い確率で引くことが出来ます。CT機はメッチャ出ます。これから万枚続出です。

ウルトラマン倶楽部3

1998年3月 サミー 4号機 B-CT

・業界初CT機
ビッグ終了後1/2で突入
CT当選時は赤7が揃う
純増200枚 99ゲーム

・業界初エクストラ設定
1 1/256 94.4%
2 1/244 96.5%
3 1/234 98.7%
4 1/224 100.9%
5 1/210 104.4%
6 1/143 118.6%
設定6だけ突然ボーナス確率が高い

・発表値の機械割はもうあてにならない
設定6は135%ぐらいある

エクストラ設定

 さて。無事に規定の裏をかき、CT機で機械割120%超えの機種を作り出しました。しかしながら。そんなもん作ったところでホールに置けません。130%を1台入れたら1機種オール4ぐらい抜かれます。そんなの営業できない。もう店長辞める。

 もともと俺はミュージシャンになりたかったのに。ずっとバンドやってたんだよ。それがオヤジが病気になってさ。店をたたむって言うからさ。パチ屋を継ぐことになったわけよ。

 もうやってらんねえわ。もう一度夢を追いかけよう。かーちゃんも『好きなことやれ』って言ってくれた。俺は押し入れからほこりをかぶったユーフォニウムを引っ張り出す。また頼むぜ相棒。

 という特殊な経歴をお持ちの店長さんもいらっしゃることでしょう。確かに120%をホイホイ超えられてもお店に入れられないです。

 だったらもういっそうのこと。お祭り設定です。どうせ入れられないなら極限まで高くしよう。そうやって生まれたのが『エクストラ設定』です。設定6だけ機械割が極端に高い。というギャグです。

 あとまぁ見せ台になります。たまに設定6も入れてあげたらいいです。設定6を一回入れたその月はもうずっとベタピンにすればいいだけ。

 もしくは設定6なんてホールに一生入れる気はありませんが『設定6は130%』としておけば、

「残り3万円じゃどうやっても給料日まで足りない。もし今日130%が打てれば今月しのげる。というかお釣りがくる。可能性は0じゃないし。今日の運勢3位だったし」

 と思ったクズが間違いを起こします。これが俗に言う『ギャンブル脳』です。クズは0じゃない可能性を追い求めて都合のいい解釈をします。

規定を新解釈

 さて。無事に規定の裏をかき、CT機で機械割120%超えの機種を作り出しました。ここでひるんだ相手に追撃の一手です。メーカーさんが0じゃない可能性を追い求めて都合のいい解釈をしました。

「検定試験って『順押し適当押し』じゃないですか。だから『順押し適当押し』の機械割で計算してもいいですよね。あー当たり前か。余計なこと聞いてすいません。お手数かけました」

 この屁理屈が通りました。言ってみるもんです。

大量獲得機

 さて。メーカーさんが規定を都合よく解釈しました。それがどういうことか説明します。

 今までは『とりこぼす子役もすべて取得した場合』の計算で機械割を120%に抑えていましたが。
これからは『順押し適当押しの場合』の計算で機械割を120%に抑えます。

 要は『適当押しだと子役を取りこぼしまくる仕様で120%の台を作れば、完全攻略で140%になっても検定に通る』ということです。

 そして作りました。ビッグ1回600枚取れてボーナス確率の最大値が今までと同じ台を。そして検定に通りました。設定6が140%です。それが『大量獲得機』です。これから万枚続出です。

 副作用として。600枚取れて設定1で負けるように作らないといけないので、設定1のボーナス確率がヒドイことになります。

ビンビン神様

1998年9月 サミー 4号機 A-600

・業界初大量獲得機
ビッグ中は14枚チェリーがガンガン出る
平均470枚ぐらい。600枚は滅多に行かない
設定6は125%ぐらい

機種タイプの呼び方

 大量獲得機の登場により。機種タイプの呼び方が変わりました。規定で決まっているわけじゃありません。雑誌発祥でしょうか。知りません。誰かが言い出しました。

 機種タイプの後に獲得枚数をつけて呼びます。100枚区切りです。600枚取得可能なAタイプは『A-600』です。500枚取得可能なBタイプは『B-500』です。

 従来の平均400枚程度のAタイプは『A-400』です。この『A-400』を『ノーマルA』と呼ぶ人もいます。『ノーマル』と呼ぶ人もいます。もう裏モノ以外がノーマルではありません。

 それでね。この100枚区切りの枚数が結構あいまいです。だって規定で決まっていなくて勝手に名付けていたから。

 例えば。クランキーコンドルは平均410枚ぐらいで500枚もたまに超えます。でもその程度なら『A-400』です。

 大量獲得機第一弾の『ビンビン神様』は600枚を滅多に超えません。でも『A-600』です。というかもしかしたら『A-500』が正解で私が間違っているかもしれません。

 とにかく。微妙なラインの枚数の機種を作られたら何と呼べばいいか分かんないです。基本は雑誌が勝手に名づけて発表するので、それで呼べばいいです。

万枚なんて滅多に出ない

 さて。CT機と大量獲得機とエクストラ設定で機械割が跳ね上がりました。そろそろ規制が入って5号機に移行しそうです。基本的に万枚出る台はアウトです。130%ならガンガン万枚出そう。

 と言いたいところですが。実はこの時期。大して万枚出ません。5号機のAT機のほうが万枚率は高いです。4号機の方が圧倒的に機械割が高いのに不思議です。

 というのも。この時期の台は機械割通りに出やすいです。5号機は一回のATが閉店まで続いて万枚出るじゃないですか。この時期にそんなのないです。単純にボーナスをたくさん引かないと出ません。

 だからまずエクストラ設定じゃないと万枚チャンスはないです。5号機は全設定万枚チャンスです。そのエクストラ設定も滅多に入れません。通常営業じゃ入らないです。5号機は毎日全台万枚チャンスです。

 さらに130%が大して荒れません。130%でも半分負けるなら出るときは160%ぐらい出そうじゃないですか。でもこの時期の130%は勝率99%でほぼ大勝ちします。ヒキが強くても140%止まりです。140%なら万枚超えてないです。

 とにかく。エクストラならたまに万枚出ますけど。規制が入る程万枚続出ではないです。まだ5号機移行を考えるのは早いです。私の初万枚もこの時期じゃないです。ここでは8000枚止まりでした。

俺の復讐は終わっていない

 そういえばちょっと前に瑞穂製作所がパチ屋をつぶすために『タコスロ』を作ったじゃないですか。設定1で105%のやつ。

 あの時に嫌いなパチ屋を大量につぶしてやりましたが、せっかく新基準機も出たので今度は『イカ』でつぶしてやろうと思います。まだ俺の復讐は終わっていない。

 次は設定1が110%ぐらいでいいかしら。

テンタクルズ

1998年11月 瑞穂製作所 4号機 A-500

・設定1が110%?
A-400の確率でA-500並みに取れる。

・プロ御用達機種
ビッグ中は全リールビタ押し。ビタ押しをミスると子役をこぼす。とは言いますがやらないよりは得するぐらいの難易度で意外と何とかなる。中級者でも他の台よりは甘いと思う。

・設置店無し
こんな台を入れる店などない。でも私は打ったことあります。凄いでしょ。

リプレイは子役じゃない

 そういえば当時のデータカウンターはリプレイが揃ったゲームをカウントしません。なんか『リプレイは子役じゃないから』だそうです。よくわからん理論だけどそうなんだへー。

 だからデータカウンターが1000回転だったらホントは1150回転ぐらいしてます。ビッグ確率1/240だったらホントは1/280ぐらいです。設定6と思ったら設定1です。騙されないように。

7ライン機

 さて。CT機と大量獲得機とエクストラ設定で機械割が跳ね上がりました。でもメーカーさんのターンはまだ終わりません。さらに機械割を上げる策が残っています。

 それはズバリ『有効ラインの追加』です。当時のAタイプのBIG確率は最高『1/240』と規定で決まっています。厳密に言うと違いますけど。それは置いておきまして。

 その『1/240』を算出する計算式があるのですが。そこに5ラインの『5』が使われています。『5』を『7』に変えるともっと高くできます。意味が分からない人は置いて行きます。

 だから7ライン機を作りたい。7ラインならボーナス確率が上がります。7ラインのA-600のエクストラは凄いことになるよ。

 ということで。申請したら認可が出ました。認可祭りです。最後は花火大会があるので観て行ってね。

 それで実際は7ラインのA-600のエクストラは作りません。従来のA-400にスペックを合わせた機種ばっかり出ます。ボーナス確率を上げた分コイン持ちを下げたりBIG獲得枚数を下げたりします。

 まぁ7ライン機はあんまり流行りません。流行りませんが後に8ライン機も出ます。最終的に27ライン機が出ます。一応極限までやっていくスタイル。

ドクターA7

1998年10月 山佐 4号機
 A-400 7ライン

・パンクする
JACイン確率1/10。30ゲームで3回引けたらまともな出玉になる。

・回らない
1000円で25回転ぐらい

・当たる
ビッグ確率1/176~1/202
普通のA-400は1/240~1/290ぐらい

枠外演出登場

 さて。7ライン機でボーナス確率が上がりました。これで連荘もしやすくなって出玉面がかなり強化されました。ということで、この辺りで出玉はもういいでしょう。やり過ぎると規制されます。

 次は別のアプローチで攻めます。また新しいアイデアの新台が出ました。この台はマジで凄いですよ。

 その名も『ビーナスライン』。何が凄いかって。なんと。驚きの。『設定1の機械割120%』です。設定6は160%ですよ。歴代トップ10に入ります。1位かもしれない。凄いでしょこの出玉。

 でも今回言いたいのはそこじゃありません。ドットです。ビーナスラインにはドットがついています。リール枠外でチャンス予告をしてくれます。凄いでしょ。

ビーナスライン

1998年11月 オリンピア 4号機 7ライン

・業界初子役予告
ドットで子役を予告。矛盾でボーナス

・7ラインでビッグを揃えたらハープ音

・ビッグ中のBGMが7拍子
7ラインだけに

・寿命一週間
順押しで子役を取りこぼしまくる配列にしたら変則押しで全取得可能

設定1:1K60ゲーム ビッグ1/256 450枚
設定6:1K100ゲーム ビッグ1/195

ドット搭載

 ドットというのは。要は『映像』です。点で絵を表現します。アニメーションもします。そのドットでチャンス演出をやります。

 何年か後には『液晶がない台は打つ気がしない』という若者であふれかえる時代が来ます。その液晶の元祖です。絶対必須の機能です。大革命です。機械割も凄いけどドットも凄いでしょ。

換金率の自由化

 そういえば。この時期に換金率が自由化されました。今までは地域で一律でした。これからは10枚交換の隣のパチ屋が等価でもいいです。

 だったら等価にしないとね。換金率が高い方が得です。それだけで客が等価を選びます。

 と言いたいところでが。この時期は設定1が100%超え、設定6が130%超える時代です。等価じゃ営業出来ません。等価にしたらベタピンでも赤字になりそう。

 しかもこの時期の台は設定が分かりやすくて設定1は全然出ません。AT機みたいに低設定がまぐれで爆発してカモフラージュしてくれません。分かりやすい設定6を入れないと客が来ません。

 なのでまだ低換金率主流です。行列が出来るのは7枚交換です。7枚でいい台が取れなかった人や時間がない人がガラガラの等価で運勝負します。

 まぁ客が飛んでる店が等価に変えることでちょっと客が増えました。弱者に優しい法律です。

店員さんが優しい

 さて。換金率の自由化でパチ屋の競争が激しくなりました。客がちょっとでもいい条件のパチ屋を探しています。今まで7枚交換のベタピンでもなんとなく来ていた客がさすがに来なくなりました。

 だったら笑顔でサービスだ。スマイルの相場は0円と規定で定められているので経費がかかりません。スマイルを0円で仕入れて売って少しでも客を呼ばないとね。

 ということで。全国的に店員さんの態度がガラッと変わりました。昔はパンチパーマの店長が昼間から酒を飲みながら客にタメ口だったのに。メダル補給で店員さんを呼んだら舌打ちされていたのに。

 これからはマナーを徹底します。通路で客を見つけたら深々とお辞儀をして進行の邪魔をするようになりました。客がトイレに行ってる隙にまだ飲んでる途中のジュースを勝手に捨てるようになりました。

沖スロ上陸

 ここで突然の沖スロ。巷では技術介入機が流行っているというのに空気が読めずに沖スロが本土に侵略です。島国だから情報が入って来ず、出て来ていいタイミングが分かっていません。

 それで。沖スロというのは簡単にいうと『大きいメダルを使うパチスロ機』です。30パイメダルです。本土は25パイです。差が5しかありませんが直径なので面積は1.5倍です。厚さもあります。完全にデカいです。

 それで。昔から沖縄だけなぜか別の台を作っています。設置機種が沖縄と本土で違いました。沖縄はジジイが多くて技術介入機が流行りません。

 沖縄のナウなジジイは告知モノです。それも『完全先告知』です。それも筐体の上部で派手にチカチカ光ります。左下でひっそりペカっても沖縄のジジイは気づきません。

 とにかく。沖縄だけ独自の文化を走っていたところ、誰かが旅行に行った際、お土産に本土に持って返ってきました。試しに本土のホールに設置してみるようです。

シオサイ-30

1997年11月 パイオニア 4号機 A-400

・裏モノ

・ブリチカ
レバーを叩くと『ブリッ』と鳴って『チカッ』と光る

・大量リーチ目
完全先告知で無意味

沖スロは裏モノ

 さて。沖スロが上陸しましたが。本土では大量リーチ目の技術介入機が流行っています。目押しが効かない先告知がウケるわけがない。

 だから改造しよう。沖スロは作りが簡単なので改造しやすいです。本土で流行っているアイデア満載のマシンは複雑で改造しにくいです。だって俺もう改造業者辞めようと思ってたもん。

 そこに救世主登場。ちょうどいいところに沖スロがホイホイやって来た。もちろん偶然です。

『俺。本土で頑張ってくるからねカーちゃん!』

 夢を抱いて上陸した沖スロたちは裏モノに改造されてホールに置かれることとなりました。もう君たちは犯罪者だ。無事に島へ帰れると思うなよ。

 とにかく。沖スロは裏モノと相性が良く、ヒットしました。大きいメダルが連荘して箱を積むスピードがエグいです。どうせしばらく当たらないのでリーチ目もいらないです。

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