【フリーゲームコラム 第20回】目標が高すぎると到達できません

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 さて。フリーゲームでお金を回そう作戦が続いております。フリーゲームクリエーターの皆さんは各々の方法でお金を稼いでください。日本経済が破綻する前に。日本の未来はフリーゲームクリエーターの手にゆだねられています。

 しかしながら。作戦が始まってすぐのこのタイミングで。あなたたちに言わなければならないことがあります。それはズバリ『フリーゲームでお金を稼ぐことは無理』です。

 だってフリーだもん。100円を1000円にするような話ならやりようもありますが。0はどうにもならん。ちょっと目標が高すぎたんじゃないでしょうか。

高すぎる山は登れない

 実は皆さんに今まで黙っておりましたが。この世には『限界』というものがあります。無理なものは無理です。あきらめてください。

 しかしながら。こんなことを言われても信じたくないじゃないですか。夢を壊すじゃないですか。希望があるから勇気が湧いて辛い日々を生きることができるじゃないですか。

 だからあえて内緒にしておきました。でももう限界です。思い切ってカミングアウトです。もう一回言います。この世には『限界』というものがあります。

 160キロのストレートを投げられない人は一生投げられません。麻雀プロになれない人は一生なれません。面白いゲームが作れない人は一生作れません。努力じゃどうしようもない限界があります。

高すぎる山を登る方法

 ということで今回の授業は『高すぎる山を登る方法』です。『絶対に登れないこの山をどうやって登ろうかしら?』という作戦の立て方を教えます。

 だってこの山を登らないとフリーゲームでお金を稼げないからね。冒頭で『日本の未来はフリーゲームクリエーターの手にゆだねられてる』と言っているのに『限界がある』と言われてあきらめるわけにはいかないでしょ。フリーゲームクリエーターが動かないと誰もやってくれないですよ。

 このまま日本が破綻してもいいんですか。思い切って真実を告げますけど、2022年現在で30代以下の人には年金が出ません。

 老後どうするんですか。子供に養ってもらいますか。結婚出来ないでしょあなたの顔と性格じゃ。そういうのを『高すぎる山』と言います。次に『結婚する』とか言いだしたらブチ殺すぞお前。

登れるところまで登る

 まぁオーソドックスな解決策はコレです。『登れるところまで登る』です。『頂上まで登る』とは誰も言っていない。100メートル登れば100メートル登ったことになります。

 100メートルならだれでも登れるでしょ。だから登れるところまで登ってください。そしていったん休憩して。また100メートル登ればいい。これで200メートル登りました。

 つまり。登れるところまで登ったら、さらにもうちょっと登れます。当初の見積もりで限界だったところよりも、実際の限界はもうちょっと先です。

 これの繰り返しで頂上まで登れます。嘘です。160キロのストレートを投げられない人は一生投げられません。100キロを110キロにする程度の効果です。もうちょっと頑張って113キロになったら限界です。

経済は感染する

 ということで。結局。『フリーゲームでお金を稼ぐこと』は無理です。なぜなら限界は伸びるけど、伸びる限界あるから。

 それでも『登れるところまで登る』という行動には意味があります。なぜなら『経済は感染する』からです。

 誰かがお金の動きを止めたからジワジワ感染して不景気になったわけです。その逆もしかりです。フリーゲームでお金を回し始めたらジワジワ感染していつか景気が回復します。

 誰かが100円稼いだら。それを真似して別の人が100円稼ぎます。どんどん真似してみんなが100円稼ぎます。すると自分も100円稼ぎたい人が参入して100円稼ぎます。お金が動き始めました。そのうち100円が200円になって1000円になります。

 だから全員が一丸となって全力で自分の限界までお金を稼いでください。するとそのうちもうちょっと限界が伸びます。月に一回外食ぐらいはできるようになるでしょう。

 クリーエーター全員が月に一回外食が出来るようになったらこっちのもんです。つぶれかけている飲食業界が復活します。そのあといろいろあって景気が回復します。

高すぎる目標までの道筋を立てる

 ということで。フリーゲームクリエーター全員が100円でもいいからお金を稼ぐことが決まりました。でも本当は最低でも年収300万円欲しいです。

 でも年収300万円は高すぎる目標です。無料の商品を作っても0円なのに300万円になるわけがない。この世界では『起きている間に寝言は言ってはいけない』というルールがあります。もう二度とそんなことを言わないようにしてください。

 なので道筋を立てましょう。高すぎる山を登る場合は最初に道筋を立てるのがセオリーです。最初は『フリーゲームを作る』です。最後は『年収300万円』です。ちゃんと繋がるように間を埋めていきましょう。

 その実際の埋め方ですが『ゲームの作風』や『お金の稼ぎ方』でいろんなパターンがあるので各自で考えてください。

ゲームを作るのは大変

 そういえば『高すぎる目標』の話が出たので、その派生で『ゲームを作るのは大変』という話をします。要は話のすり替えです。お金を稼ぐ話は難しい。もっと前提条件を埋めるいろんな話をしていかないと無理です。ゆっくり順番にやろう。いったん終了。

 それで『はたしてゲームを作るのは大変なのか?』という疑問があるわけですよこの世には。もう答えを言ってしまいます。ズバリ。ゲームを作るのは簡単です。

 『ゲームを作るのは大変だ』と思っている人は『自分のことを優秀だ』と思っているからです。自分の能力を過信しています。要は目標が高すぎます。自分の能力と目標が合っていないです。

 『160キロストレートを投げられる人』なんてこの世に滅多にいないじゃないですか。でも『ボールを投げられる人』だったらほとんど全員じゃないですか。なので実は、この世のほとんど全員の人がピッチャー出来ます。ボールさえ投げられればピッチャー出来ます。

 その理論です。ゲームを作るのは簡単です。誰でも作れます。作るのが大変なのは『凄いゲーム』です。凄いゲームを作ろうとしているから大変なのです。

 凄いゲームを作ろうとしている理由は『ゲーム=凄いゲーム』と思っているからです。そう思っている理由は『凄いゲーム制作が自分の能力に合っている』と思っているからです。自分を優秀だと思っています。

つまんないゲームはゲームじゃない

 それで。『つまんなくてもなんでもいいからゲームを作るんだったら簡単です』これは分かるでしょ。それが分かっていて『ゲームを作るのは大変だ』というのは『つまんないゲームはゲームじゃない』と言ってるようなもんです。

 思い切って言いますけど。ふりーむやアツマールの全部のゲームをやると、つまんないゲームは大量にあります。手抜きのゲームあります。ツクールでデフォルト素材のみで新しいアイデア一切なしで誤字バグだらけの10分ゲームあります。

 『そういうのを作れ』と言われたら作れるでしょ。ツクールでデフォルト素材で今までやったことがあるゲームの簡単に作れそうな箇所だけパクッてサッと作れるでしょ。そんなの簡単でしょ。

 でも『ゲームを作るのは大変だ』というのは『手抜きゲームはゲームじゃない』と思っているからです。酷いこと言いますねあなた。

 私はこの世のすべてのゲームクリエーターに敬意を払っています。だから『手抜きゲームはゲームじゃない』なんてとても言えません。手抜きゲームを作っている彼らを否定することになってしまいます。

 だから言います。ゲームを作るのは簡単です。手抜きゲームを作っている彼らは立派なゲームクリエーターです。この世界を救う勇者の一人です。私の同士です。誰にも文句は言わせない。

 なので『ゲームを作るのは大変だ』なんて酷いこと二度と言わないでください。

素材集め大変

 ちなみに素材集めは大変です。だから『素材集め大変』は言ってもいいです。なぜなら『素材集め=ゲーム制作』ではないから。

 知らない人も多いと思いますが、この世には『ノベルゲーム』というものがあります。文字だけで構成されたゲーム性なしのゲームです。

 つまり素材が必要ありません。素材を集めずに作れるゲームです。それでも立派なゲームです。

優秀な人ほど簡単と言います

 ホリエモンが『東大に入るのは簡単』と言っていました。ドラゴン桜と同じことをやれば誰でも東大に行けるらしいです。そんなわけないよね。ホリエモンは単純に頭がいいだけです。

 でもそんな感じで、出来る人は出来ることを『簡単にできる。誰でもできる』ってよく言います。要は才能があると簡単です。『誰でもできる』と思うぐらい簡単です。出来ない人がなぜ出来ないのか本気で不思議です。『わざと失敗してるの?』って感じです。

 例えば私は車の運転がヘタクソです。免許を取るときに落ちまくって授業料を倍ぐらい払っています。車の運転メチャクチャむずいです。思った通りに車が動かない。鏡に後ろの車が写ったのを見て距離が全然わかりません。後ろを向いて直接見て『あっ!そんな遠いの?』みたいな。

 でも車の運転が簡単な人って世の中多いでしょ。何の苦労もしないで一発で取ったでしょ。最後の試験で一回落ちたぐらいでしょ。それは車の運転の才能があるからです。才能がないとメチャクチャむずいから。体験させてあげたい。

自分の能力に合っていることをやれば簡単です

 それで。私はゲームを5本作りましたけど。今のところゲーム制作簡単です。大変と思ったことはないです。素材集めのことは忘れてください。それで。なぜ簡単なのか。それは私にゲームを作る才能があるからです。

 と言いたいところですが。違います。本当は『出来ることだけ』をやっているからです。大変そうなことには手を出していません。自分で絵を描くのは大変なので描いていません。自作メニューを作るのは大変なので作りません。その結果、私のゲームは見た目がしょぼいです。でも全部面白いです。

 私は『大変だからやらないこと』がたくさんあります。つまり手抜きをしています。だからむしろ才能はないかもしれません。自分の能力に合わせたゲームを作っていたら全部手抜きゲームになりました。

 でも面白いゲームは作れます。今のところ私のゲームは全部面白いです。手抜きだけど面白いゲームを全部簡単に作りました。

 よって『ゲームを作るのは大変でした』とか『途中で挫折した』とか言っている人は『手抜きゲームはゲームじゃない』と思っている人なので『私のゲームはゲームじゃない』と言っています。そんな失礼なことよく言えるよね。オレにもファンいるからな。なめんなよ。

もう一回まとめます

 それで『ゲームを作るのは大変でした』とか『途中で挫折した』とか言っている人は自分の能力を過信した結果です。自分を優秀だと思っているから目標が高くなってしまいました。才能がないのに背伸びをしたから大変だったのです。

 自分の能力に合っていることをやれば簡単です。ホリエモンは自分の能力に合っている目標を立てたから簡単に東大に行きました。

 そして自分の能力に合ったレベルで面白いゲームは作れます。超シンプルで見た目がしょぼいけど面白いゲームはたくさんあります。

 そしてたとえ面白くなくてもゲームはゲームです。ゲームクリエーターの誕生です。誰にも文句は言わせない。ゲームの評価はするけどね。面白くないって言うけどね。

 それでも挫折した人は本当にまったく才能がないかもしれません。他の分野で頑張りましょう。この世には『才能ゼロ』も存在します。

 とにかく『ゲームを作るのは大変でした』とは二度と言わないで。次からは『個人の能力によるので一概には言えませんが、才能がない私にとっては大変でした』と言ってください。

ちょっと背伸びするぐらいがいいかもしれない

 人間は頑張れば能力以上ことも多少はできるようになっています。だから多少は無理してクオリティーを上げたほうがいいかもしれません。そっちのほうが未来があります。

 だから言いなおします。やっぱり『ゲームを作るのは大変でした』と言うぐらいのゲームを作るのがいいです。ちょっとでも面白くしようとする姿勢が素晴らしいです。

 『途中で挫折した』という人は背伸びをしても届かない場所に目標を置いた結果です。高い目標は10センチぐらい上にしておかないと背伸びをしても届きません。あなたの身長はあなたが思っているより低いです。

 最後に。もし背伸びをして作ったとしても、その事実は内緒にしておきましょう。あなたの限界がみんなにバレてしまいます。『簡単だった』と言っておけば限界が予想できないので次回作も期待できます。

 それくらいかっこつけていいと思います。ゲームの見た目だけじゃなくて人としてもかっこよくなりましょう。クリエーターはかっこいいです。この世界を救う勇者はみんなのあこがれの職業です。終わり。

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