【よかばいた】熊本弁の語尾だけ分かればよかとじゃにゃー講座【なかもねが】

学問
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 『の なの』です。

 『なんばしよっとですか?(何をやっているのですか?)』
 『空中浮遊の練習ばしよったと(空中浮遊の練習をしていたの)』

 疑問形で活躍します。そして質問の答えでそのまま使用します。単体で使うケースはちょっと思いつかないです。

 例えば『私は春の妖精なの!』という標準語があったとして、『うちは春ん妖精と!』だと変です。『うちは春ん妖精たい!』のほうがしっくりきます。まぁ疑問文だけ使っていればいいです。

 ちなみに『私』のことを『うち』というのはババアがよく使います。女子高生が言えば可愛いけど言わないです。戦前のギャル語かな。

らす

 『らっしゃる』という意味です。敬語です。

『がんはよから木下さんの来よらした(こんな早くから木下さんがいらっしゃった)』
『だいだいが人ん話ば聞いとらっさんもん(大体、人の話を聞いていらっしゃらないもの)』

 尊敬語なんですけど。あきれてる感じでも使います。お山の大将にあきれている感じです。皮肉でよく使われます。

 『ひとっではりきっとらすwww(一人で張り切ってて草)』みたいな感じです。

 赤ちゃんが何も考えずに突き進むときなんかにも『おいおいwどこさんか行きよらすwww(おいおいwどっか行ってしまうぜwww)』みたいな感じです。熊本県民は赤ちゃんにも敬語です。

 二通りの使い方があって難しいですが空気を読んで使い分けましょう。

 そういえば『帰らした』は『ご帰宅になられた』という意味ですが、『帰らせた』に聞こえてしまいます。しかしネイティブは100%判別できます。凄いと思う。

なっせ

 『しなさい したらいいでしょ』みたいな意味です。

 『野菜もたべなっせ(野菜も食べなさい)』
 『野球選手の夢はあきらめなっせ(野球選手の夢はあきらめたほうがよくない?)』

 命令というか提案です。促しています。しかしながら。提案をすっ飛ばして命令する人って世の中結構います。『お前もこのゲームやれば?』じゃなくて『お前もこのゲームやれよ』と一気に他人の行動を決めちゃう人って多いと思います。まぁそういう提案をすっ飛ばした命令に近いです。

なん

 『なければならない』という意味です。mustです。

 『野菜もたべなんて(野菜も食べないと)』
 『野球選手の夢はあきらめなんもん(野球選手の夢はあきらめないといけないもん)』

 厳密にいうと『なければいけない』は『なんいかん』です。

 『野球選手の夢はあきらめなんいかんもん(野球選手の夢はあきらめないといけないもん)』

 これが正しいですが省略なんてどこの国の言葉にもありますよ。細かいことにこだわる人嫌いです。

 そしてコレ。お待たせしました。ネコ語チャンスです。『なん』を『にゃん』と言う人がいます。熊本にはネコ語を話す人がいるのです。

 『掃除ばせにゃん(掃除をしなくっちゃ)』
 『門限あるけんおうちに帰らにゃんもん(門限があるから家に帰らないといけないもん)』

 こんな感じで熊本の街にはネコ語があふれています。

もん

 『者』です。くまもんの『もん 』です。くまもんは『熊(本の)者』です。

 『よそんもんとはしゃべりたくにゃー(他所者とはしゃべりたくねー)』

 ちなみに熊本弁は『の』を『ん』に変換する傾向があります。所有格の『の』も『ん』になります。片っ端から全部変換するわけじゃないので調子に乗らないようにしましょう。まぁ『者』と『所有格』だけです。

 ちなみに『俺のもの』は『俺んもん』となりますが。『俺がつ』のほうがよりネイティブです。『俺がつ』は『俺のヤツ』って感じです。男は男らしく言った方が自然です。

ごつ

 『事』です。と言いたいところですが。『~のように』という意味でよく使います。likeです。

 『のーんひっとずるごつ打ちくらわすぞ!(脳みそが飛び出るほどボコボコにしてやんよ!)』
 『熊本弁のごたっとはいっちょん分からん(熊本弁のようなものは全然分からない)』

 まぁ主にlikeで使いますが『事』でも使います。『なんごつ?(何事?)』みたいなね。仕事も『しごつ』と言う人います。でも『しごつ』と言っていたらさすがにジジイです。若者は『しごと』と言います。likeの『ごつ』は若者も使いまくりです。

 ちなみに。『まうごつ』という言葉がありまして。
『舞うごつ』→『舞うように』→『踊ってしまうぐらい凄く』と変換されて最終的に、『とても』という意味になります。要はvery muchです。

 さらに『まご』や『まっご』と発音する人が多いです。要は凄いので強調して音が跳ねています。

 『ここんチャーハン。まっご。んまかーっ!(この店のチャーハン、マッハ、ヤベーwww)』
みたいな感じです。私も『まっご』は小学生の頃によく使いました。今はそんなに激しく強調して言うのがかっこ悪くて言えないです。

 さらに『だご』という言葉もありまして。『まご』と同義です。very muchです。『だごさみー(チョーさみー)』って感じです。

 しかしながら『だご』の元の言葉が分かりません。『○○ごつ』だとは思われますが。そしてコレ。私が知らないわけではなくて熊本県民のほとんどが知らないです。市長さんにでも聞けば分かるかも。

もねが

 『~だもん!』って感じです。ツンデレです。強がっています。

 『別にアンタん会いに来たわけじゃなかもねがーっ!(別にアンタに会いに来たわけじゃないんだからねっ!)』
 『お弁当作り過ぎただけだもねが!(お弁当作り過ぎちゃっただけよっ!)』

 『もねが』が言えたらたいしたもんです。そもそもあまりこの言葉に遭遇したことがない人も多いかもしれません。なぜならまずツンデレが希少なので。そろそろこの言葉も絶滅するかもしれません。

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