パチスロの歴史をまとめてみる 【4号機編】

パチスロ
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 パチスロの歴史をまとめます。今回は4号機までです。13年続いているので長いです。これで本が一冊かけちゃう。

■ はじめに ■

 突然ですが。実はわたくし。パチスロが割と好きです。素直に面白いと思います。

 しかしながら。いかんせん。最近あまり打っていません。なぜなら打ちたい台がホールにないから。4号機大量リーチ目世代の私はレア役で連続演出とやらがあんまり好きじゃありません。

 2022年現在。リーチ目マシンもホールに少数ですが存在はします。ですが少数なので勝てません。稼働が悪くて設定に期待できません。パチスロは勝たないと面白くないもん。みんなで打って設定上げてよ。

 でもそんなことはどうでもいいです。今回は『パチスロの歴史』についてお話しします。3号機までは前回書きました。次は4号機です。

1992年 【4号機】

 さて。3号機の裏モノ一斉撤去によってパチスロ人口は激減しました。スープラにちょろっと人がいる程度でシマは1日中ガラガラです。そしてスープラを打つ人はマニアです。ギャブンル中毒ではなくてゲーマーです。うちはゲーセンじゃねーんだよ。

 もうパチスロは閉鎖してもいいかもしれない。パチンコだけで充分です。ゲーマー相手じゃ儲からない。もっとこう。闇金で金を借りるようなクズに来てもらわないと困る。

 と思った店長さんもいらっしゃることでしょう。私も思いました。でもちょっと待って。今から4号機の新台出すから。次は凄いよ。大幅規定改正でゴロっと変わっとるからね。3号機で改悪し過ぎたことは正直反省しております。期待していいのよ。

 ということで。4号機規定が発表されました。メーカーさん早く新台作って。シマが閉鎖しちゃう。

リプレイ登場

 さて。3号機で改悪し過ぎたことは反省しておりますが。まずギャンブル性は下げておかないとね。だってギャンブル性と面白さは関係ないし。ゲーム性で差を付ければいいだけ。

 ということで。規定改正です。今回登場したのが『リプレイ』です。『たまに無駄な1ゲームを入れてください』という意味です。吸い込み速度を下げました。

 そしてこの『リプレイ』が最強の子役です。まさかこの後あんなことが起こるなんてね。詳細は後程書きますが1号機も2号機も再現して合法裏モノを作っあーもうこれ以上言えない。

集中パンク確率引き上げ

 さてリプレイの登場でギャンブル性を下げましたが。まだちょっとスロッター達が心配です。あいつらほっとくとすぐ首を吊るからね。もう一声欲しいところ。

 ということで。集中のパンク確率を上げました。やっぱボーナス一回で一撃何千枚も出るのはよくないよ。4号機では最高1/160ぐらいになりました。

 もう集中一撃で1000枚出すのも厳しいです。集中が100枚も出ずに終わることもざらです。今後集中は廃れていきます。まぁそのうちATが出るかあーもうこれ以上言えない。

発売機種数制限の解除

 さて。無事にギャンブル性を下げました。再びスロッターに平和が訪れたのです。

 それはさておき。ちょっと思ったんだけどさ。パチスロ一台作るたびに規制の見直しをするのってめんどくさくないですか。楽して稼ぐのがパチスロのコンセプトのはずです。俺の仕事多すぎ。

 ということで。4号機からは4号機の規定で何台作ってもいいことにします。一台ずついちいち規定は作りません。まとめるの嫌です。もう規定は4号機で終わりにしたい。5号機とか6号機とかやりませんから。

 という意図があったのかどうかは知りませんが。機種数制限が排除されました。これからは4台目が4号機ではありません。10台目も20台目も4号機です。

重複フラグ禁止

 ちょっと調べてみて分からなかったのですが。おそらく。このタイミングで。重複フラグが禁止されています。

 要は『チェリーとボーナスの同時当選』です。『スイカの50%でビッグ』です。こういうの禁止です。単独ボーナスしかやっちゃダメです。

 3号機ではチェリー付きのリーチ目がよく出るメインリーチ目だったりしたので、重複当選していたと思います。4号機はチェリー付きのリーチ目が出たら絶対成立ゲームではありません。まぁそのうちST機でチェリー解あーもうこれ以上言えない。

同時入賞禁止

 ちょっと調べてみて分からなかったのですが。おそらく。このタイミングで。同時入賞が禁止されています。

 要は『4枚チェリーと8枚ベルが同時に揃って12枚の払い出し』みたいなやつです。ベルが成立していても同時にチェリーが揃いそうな個所を押してしまうと制御でかわされます。取りこぼして丸損です。

 3号機では子役が複合で揃っていた記憶があります。ちょっとしか打ったことないけど割と自信アリ。

等倍返し禁止

 ちょっと調べてみて分からなかったのですが。おそらく。このタイミングで。等倍返しが禁止されています。というか間違いないです。3号機に等倍返しは絶対あった。

 これによって。成立後のボーナスを迅速に揃えることが重要になってきます。成立後に回したメダルは丸損です。リーチ目を覚えることも攻略の一つとなりました。

 『成立後は一枚掛けで揃える』ということも始まりました。成立後のボーナス無抽選ゾーンで律義に3枚掛けなんてしません。

フラグの告知機能

 さて。4号機の規定が通達されました。しかしながら。これを聞いて黙っているメーカーさんではありません。俺の怒りが有頂天です。

 今のところつまんなくなっただけじゃん。ただでさえ客が飛んでいる状況だというのに。パチ屋のパチスロ閉鎖が目の前まで来とるっつーの。これじゃ客より先に俺が首吊っちゃうよ。なんつってな。フフフw

 ということで。規制緩和の最初の一手はズバリ『フラグの告知機能』です。リーチ目もいいけどさ。もっと分かりやすくボーナス察知できるとかどうよ。

 例えばさ。ボーナスが成立するとランプをペカらせたりしたら面白くね。リーチ目が分からない人でも安心して打てるしさ。新規参入者が増えるかもしれない。20年後にはパチスロのシマの半分はペカる台になってる気がする。

 だったら申請しないとね。行動力だけが今の私の武器なのです。そしたら認可が降りました。

リールフラッシュ

 さて。告知機能が無事に認可を受けました。さっそくペカらせたい。早くボーナス引かないかな。もうリールなんて見てらんないよ。告知ランプを凝視する日々が始まります。

 これってホントにパチスロなんでしょうか。こうなったらリールなんていらないじゃん。

 と思ったかどうかは分かりませんが。毎回リールとランプを交互に見るのは大変です。そこで発明されたのが『リールフラッシュ』です。

 ボーナス成立ゲームの第三停止でリールに一瞬光が走ります。『うおっへあっ!』と思って告知ランプに目をやるとひっそり光ってる。これならリールだけ見ていられます。

 と思ったかどうかは分かりませんが。とにかく。リールフラッシュが登場しました。最初はボーナス告知でしたがそのうち凄いことになります。

オートリセット

 さて。告知機能が無事に認可を受けました。これで離れた客も戻ってきて新規客も増えることでしょう。だってゲーム性が広がって面白くなったからね。

 んなわけない。客が望んでいるのはギャンブル性です。ボーナスが告知されたからって何が面白いんだ。そもそもパチスロはリーチ目だろうが。逆につまんなくなっとる。

 ということでギャンブル性を上げる必要があります。どうにかして規定の裏をかかなければ。

 でもそんなこと出来ないのでとりあえず『オートリセット』を付けようと思います。人には出来ることと出来ないことがあります。今の私たちに出来るのはオートリセットです。

 それでオートリセットの説明ですが。まずパチスロ機はビッグ終了で打ち止めとなります。でもまだ閉店時間まで12時間40分もある。打ち足りない人もいるでしょう。だから店員さんを呼んでリセットをかけてもらいます。

 その手間を自動化しました。もう店員さんを待つ必要はないのです。これで時間効率がアップして前よりたくさん回せます。ギャンブル性が向上しました。

JACゲーム8回

 さて。オートリセットさえ搭載されたらこっちのもんです。これで離れた客も戻ってきて新規客も増えることでしょう。だって回転率が上がってギャンブル性が上がったからね。

 んなわけない。一日2,30回のビッグがちょっと早くなったところで焼け石に水です。全然足りないよ。三日で給料の半分持っていかれるぐらいのギャンブル性をつけてくれないと困ります。

 ということで。もっとギャンブル性を上げる必要があります。どうにかして規定の裏をかかなければ。

 でもそんなこと出来ないのでとりあえず『JACゲームを8回にしよう』と思います。人には出来ることと出来ないことがあります。今の私たちに出来るのはJACゲーム8回です。

 今までJAC6回だったのを8回にしました。レギュラーボーナスが90枚から120枚に増えます。出玉が増えました。これなら客も満足です。ギャンブル性が向上しました。ちなみにビッグの出玉は360枚と決まっているので変わらないです。

期待値方式の採用

 さて。JAC6回だったのを8回にしました。バケの枚数が増えさえすればこっちのもんです。これで離れた客も戻ってきて新規客も増えることでしょう。だって出玉が増えたからね。

 これで4号機規定が完成しました。では4号機の制作に入ろうと思います。各メーカーさんが作業を開始しました。でも待って。メーカーさんの動きがおかしいぞ。あれはまさか…期待値方式!?

 3号機まで頑なに純増方式の台を作っていたメーカーさんが突然期待値方式に切り替えました。別に枚数は変わらないのにどんな意図があるのだろう……

 まぁ考えても分からないので新台を待つことにしましょう。

期待値方式

 期待値方式というのは簡単に言うと『ビッグ一回「平均」360枚』のことです。今までの純増方式は『ビッグ一回「必ず」360枚』でした。厳密に言うとこれはAタイプの話でBタイプは違います。

 純増方式は子役ゲーム中のフラグが完璧にシナリオ管理されてピッタリ360枚増えていましたが、期待値方式では子役ゲーム中のフラグが完全確率になります。ベルもスイカもJACも毎ゲーム一定確率で抽選されます。

 なので最悪JACを引かずに終わることがあります。ベルやスイカだけちょろっとそろって100枚ぽっちでビッグ終了です。逆に運が良ければ子役を引きまくってJACも3回入れて500枚超えたりします。それで平均360枚になるような確率に設定してあります。

 まぁちょっとでも波を荒くしたかったんじゃないでしょうか。客の射幸心を少しでも多く煽るのがメーカーさんの仕事です。

 期待値方式なら運が良ければ450枚以上が3連して、4連分のメダルになるかもしれない。これが今のボクたちに出来る小さな反抗です。

パンク

 ちなみにJACが3回入賞できずに子役ゲーム30回完走してしまうことを『パンク』と言います。JAC2回で終わったら2パン、JAC1回で終わったら1パン、JAC0回で終わったら0パンと言います。

 ちなみに私が4号機のノーマルAタイプで0パンしたのはアレックスで一回だけあります。4号機のアレックスはJAC確率1/4.2ぐらいでパンクしやすいです。普通は1/3.3ぐらい。

4号機第一弾

 さて。無事に4号機第一弾『チェリーバー』が発売されました。まずはライターさんがショールームで導入前の試し打ちをします。でも待って。なんかコレ。おかしいぞ。

 なんということでしょう。ハサミ打ちをすると子役が揃いません。イジワル制御が入っていました。順押し限定台です。これだから外資系は困る。日本人と感覚がズレとる。細かいところまでこだわろうとしない粗い作りにドン引きです。

 それは置いておきまして。次はビッグです。期待値方式になったので子役をしっかり狙わないとね。取りこぼすと丸損です。まさか進化によって不便になるとは。

 あと怖いのはパンクですが。ジャックイン確率がそこそこ高くて無事に3回入賞は余裕です。子役ゲームは20ゲームぐらい余ります。でも待って。なんかコレ。おかしいぞ。

 なんということでしょう。ハサミ打ちをすると子役が揃いません。ジャックインもしません。イジワル制御が入っていました。知らない人が打ったらパンクしちゃうよ。これだから外資系は困る。

チェリーバー

1992年12月 ECJ 4号機

・4号機第一弾

・外資系企業参入第一弾
エレクトロ・コイン・ジャパン(後のエレコ)。エレコの機種にはパネルにイギリスの旗が描いてある

・集中付きのAタイプ
集中は基本すぐ終わる。たまに1000枚ぐらい出る

・業界初告知ランプ
フラッシュと告知ランプで教えてくれる

・業界初リプレイハズシ
大英帝国はやくも撃沈

攻略法発覚

 さて外資系がやらかしました。しかしここで電流が走る。左リールを押した時点でフラグ判別が出来ることに気づきます。これさ。子役は順押しで取ってJACインはハサミ打ちでハズせるよね。

 つまり。3回目のJACインをわざとハズして、子役ゲームをギリギリまで引っ張って、出玉を増やすことが出来ます。しかもパンク救済措置として2枚掛けするとJACイン確率が上がります。用意周到です。これで毎ビッグ+20枚。

 攻略法発覚です。まだホールに届いてないのに。4号機第一弾がまさかのキズもの。キャンセルできるかしら。これだから外資系は困る。

JACインハズシ

 さて外資系がやらかしました。でもこれさ。本当に偶然ですかね。ずっと純増方式だったのに他のメーカーさんもなぜか一斉に期待値方式で新台を作っています。

 まぁあまり人を悪者扱いするもんじゃないです。偶然に決まっています。変な目論見はありません。ただのバグです。

 結局。故意か偶然か真相は分かりません。とにかくなんとか規定の裏をかくことに成功しました。『360枚』と規定で決まっていたビッグ獲得枚数の引き上げに目論見通り成功したのです。

 『ビッグは360枚』という規定ですが。期待値方式では『順押し適当押しで平均360枚』なら検定に通るのです。『実は打ち方を変えれば平均400枚になった』としても落とされません。純増方式には出来ない技です。純増方式だと360枚を超えると強制的にハズレしか引けなくなります。

 ビッグの枚数が増えさえすればこっちのもんです。これで離れた客も戻ってきて新規客も増えることでしょう。

リプレイハズシ

 それで。3号機までは適当な間隔の子役に『JAC』と書いてあり、『JAC』が揃うとJACでした。ちょうどいいところにいたベルやリンゴが『JAC』でした。

 それが4号機からはJAC絵柄にリプレイがよく使われるようになりました。強制ではないです。暗黙の了解です。子役ゲーム中はリプレイフラグを立てなくてもいいので使わないリプレイの再利用かもしれません。

 だから『3回目のJACインハズシ』は『リプレイハズシ』とどっかの雑誌で命名されました。それが浸透しました。ちなみに命名されたのはニューパルからです。

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